アニメータへの道?
今回は、いよいよMNGの制作を行います。 はじめにMNGの編集ソフトウェアの紹介を行い、そのあと実際に使い方の解説を行います。 特に、前回のプラグインで再生可能なMNGの作り方が多少ややこしいので、それを中心に説明します。
今回は、いよいよMNGの制作を行います。 はじめにMNGの編集ソフトウェアの紹介を行い、そのあと実際に使い方の解説を行います。 特に、前回のプラグインで再生可能なMNGの作り方が多少ややこしいので、それを中心に説明します。
いろいろ探してみたのですが、MNGを編集することができるソフトウェアは今のところ和製では『Giam』というソフトウェアしか見つけられませんでした。 おそらくもっと探せばあるのかもしれませんが、このソフトウェアは操作が簡単なので、とりあえずこのソフトウェアを紹介することにしました。 他にもこんなのがあるという方は是非教えてください。
それでは早速以下のサイトから『Giam』をダウンロードしてきてください。 私が紹介する以上は、もちろんフリーウェアです。 以後、このソフトウェアの使用方法の説明となります。
アニメーションを作る前に、あらかじめ別途の描画ソフトウェアでコマを作っておく必要があります。 もし適当なソフトウェアを持っていない場合は『フリーウェアの雑学 (3)』を参考に探してみてください。 コマを作るとき、色数やサイズに特に制限はありませんが、少ない色数、小さいサイズほどファイルも小さくなります。 また、すべてのコマのサイズは統一しておいたほうがいいでしょう。 コマとして使用できる画像形式で一般的なものはBMP、PNG、JPEGの3種類です。 GIFは使用できません。
コマを作ったら、Giamを使ってアニメーションのコマとして登録します。 方法は非常に簡単で、ファイルメニューまたはアイコンの[コマの付け足し]であらかじめ作っておいたコマを繰り返し読み込んでいくだけです。 そうすると、付け足したコマはウィンドウの左下にあるリストに登録されていきます。 順番を変更したい場合は、リストの下の[↑上移動][↓下移動]を使います。 そして登録が完了したら表示メニューまたはアイコンの[View]で再生することができます。
ここでは詳しい使用方法の解説は行ないません。 詳しい使用方法はマニュアルが付属されているのでそちらをご覧ください。
作ったアニメーションはMNGファイルとして保存することができます。 方法はファイルメニューまたはアイコンの[名前を付けて保存]または[上書き保存]で保存できます。 保存時に設定ダイアログが表示されます。 詳しい説明はマニュアルに任せるとして、とりあえずそのまま[OK]をクリックして保存してください。 そうするとMNGファイルが出力されます。 このMNGファイルはGiamで再生する分には問題なく使用できます。 しかし、このファイルをMNGプラグイン導入済みのブラウザにドラッグアンドドロップして再生しようとしても、おそらくエラーになるはずです。 エラーにならない場合はとても運が良いです。
そこでエラーにならないファイルを作るために、保存時に出てきた設定ダイアログを操作する必要があります。 設定ダイアログが表示されたら、[グローバルパレットを一切使わない]または[PNGとして読みこんだ画像のカラーテーブルはいじらない]の少なくともどちらか一方のチェックをオンにしてください。 この設定で出力されたMNGファイルはブラウザでも再生することができるはずです。 しかし、この方法でも必ずしもうまくいくとは言い切れません。 もしこの方法でもエラーが出る場合は、他の設定もいろいろいじってみてください。
ところで、この設定ダイアログの中には[JNGオプション]という気になる項目があります。 この特集の最初に、MNGは「アニメーションを実現したPNG」と書きましたが、MNGはもうひとつの顔を持っており、実は「アニメーションを実現したJPEG」でもあるのです。 そしてMNGは「PNGとJPEGの合わせ技」も可能なのです。 この機能はGiam固有のものではなくMNGの仕様として用意されているものなので、使用してもプラグインでちゃんと再生することが可能です。 “JNG”とは、PNGアニメーションであるMNGと区別するためにJPEGアニメーションに対して使われる呼び方です。
MNGでもGIF同様にループ再生を行うことができます。 Giamの場合、ウィンドウの中央よりやや上にある[繰り返しセット]のチェックをオンにすることによりループ再生を行うことができます。 ところが、最終コマにウェイトを設定している場合、Giamで出力されたMNGでは最終コマのウェイトがどういうわけか無効になってしまいます。 ですから、再生すると、最終コマが一瞬だけ表示されてまた最初のコマに戻ってしまいます。 これを回避する為には、最終コマの次に最終コマと同じコマを追加して、念のためそのコマの[ウェイト有り]のチェックをオフにしておきます。 こうすることで、ちょっと強引ではあるが、この問題を回避することができます。
次回はMNGをウェブページで表示する方法についてお話しします。 なお、次回はあらかじめブラウザにMNGプラグインを導入しておく必要がありますのでご注意ください。