西へ北へ
8月4日から7日までの間、私は北海道を西へ北へと疾走した。 こんな短期間にあれだけの距離を陸路で移動したのは今回が初めてだ。 「疲れた」というのが率直な感想である。
まずは「ニセコ」へ行くために西へ。 これは私が所属する研究室の恒例イベントであり、見えない圧力による強制参加である。 集合場所までJRで約1時間。 そこから車で出発し約3時間。 着いた場所は完全に木々に囲まれ、あたりを舞う昆虫は明らかに都市部よりも3倍は大きい。 久しぶりに自然を満喫したという感じである。 そして、行きがあれば当然帰りもあるわけで、やはり車で3時間、JRで1時間かけて家にたどり着いた。 しかも、このようなイベントでは徹夜が当たり前であり、私は徹夜はしなかったもののあまり寝ておらず、さらに車酔いも手伝ってかなり疲れていた。 しかし、そんな疲れは本来なら家に帰ってからのひと眠りで回復である。 本来なら・・・
本来ならこれで終わり「いざ夏休み!」のはずだったのだが、真のイベントは実はこれからであった。 家に帰って、そこで待っていたのは祖父の悲報であった。 私がニセコへ行っている間に亡くなったらしく、先に実家へ向かった両親から直ちに来いとの連絡が。 こればかりはしようがないことだが、その実家のある場所というのが問題である。 それは「稚内」である。 そう、有名な宗谷岬のある日本最北端の地である。 というわけで、たいして休む間もなく今度は北へ。 所要時間はJRで約7時間。 まさに地獄という名がふさわしい移動行程であった。 だいいち、過日5月末日に訪ねた山梨県甲府市へ行くよりも時間がかかるとは一体どういうことだ。 しかしながら、事が事だけに文句は言ってられない。 そして、やはり行きがあれば帰りもあるわけで・・・
という具合に、かなりハードな8月初旬であった。 おしまい。
追伸。 やはり、ニセコ帰りに霊柩車を追い抜いたのが悪かったのだろうか・・・