ハッカーとクラッカー
現在“ハッカー”という言葉は「他人のコンピュータを不正にアクセスする人」という意味で使われている。 しかし、本来“ハッカー”とは「(善意で)コンピュータに詳しい人」という意味であり、「不正に~」は“クラッカー”というのが正しい。 つまり、現在“ハッカー”という言葉は間違った意味で使われているのである。 ただ、私としては“ハッカー”という言葉が「不正に~」という意味で定着しているのであれば、別にそんな細かい事は気にしなくても良いのではと考えている。 しかしながら、この間違った言葉の使い方を快くないと思っている人も結構多いらしい。
ところで、今朝新聞のある記事を読んで“ハッカー”および“クラッカー”という言葉の意味がさらにねじれている事が明らかとなった。 その記事は、常時接続が一般化する事によるセキュリティ問題に関する記事なのだが、その記事の中に「ハッカー=不正侵入者、クラッカー=不正破壊者」と書かれている部分があった。 このふたつの言葉の使われ方は一般的に2通りある。 ひとつは“ハッカー”という言葉を「不正に~」という意味で使い、“クラッカー”という言葉は一切使わない方法。 もうひとつは、両者を先に述べたような正しい意味で使う方法である。 しかし、この記事のように両者とも悪い意味で使われているのは初めて見た。
これについてはそのうちまた論議が巻き起こりそうだが、本来の意味を全く無視したこの記事のような「第三の使用法」には私はどうも馴染めない。 そもそも「破壊」という行動に不正も何も無いだろうというツッコミが先に起こってしまう。