吹っ切れ
経験って大事だなと思う今日この頃。 ゲームメーカの中途採用要項などで技術よりも経験を重視する理由がなんとなくわかってきた。 趣味でモノを作る場合、特に期限などは設けないし外野もいないから、その都度気分でやりたい放題。 でも、仕事は違う。 あらかじめ期間と費用が決められて、それらに合わせた仕様をあらかじめ固めてから着手する。
現在のお仕事は、ほぼ、私の一存で動いている。 動作、外観、操作性・・・ すべて私が決める。 しかし、期間がある。 費用もある。 期間を超えることは当然許されないし、経理的には費用を超えることも極力避けたい。 しかし、それらを加減するには、私にはまだまだ経験が浅すぎた。 結局、現在のお仕事は期間とスキルを読みきることができずに、(モノ的に)安く見積もりすぎた結果となった。 最初に言ったことがあとになってやっぱりできないというのは、なんとも具合が悪い。 そう考えた私は保守的になりすぎて遠慮してしまったのである。
完成間近の今さらになって同業他社のソフトウェアを見てそんなことを思う。 それらと比べると、私が作ったモノなんて、とてもじゃないが恥ずかしくて外へは出せない。 先に水準を知っておけばよかったと、後悔先に立たずとはこのことである。 予想よりも大幅に時間が余ってしまったこと、そしてなにより、自分が主導するお仕事であるにも関わらずなにもできなかったことが悔しくて堪らない。 この程度と思われてその程度の仕事しか来なくなるのは絶対にイヤだ。
クライアントにもよるが、「やってみなけりゃわからない」程度の開き直りが必要なのかもしれない。 加減などいらない。 結果的に時間が足りなくなっても、残業で増やせばいい。 そんな「クリエイター魂」が、いつのまにか私の中から消えていたようである。 せっかく、こだわれる仕事をやっているのだから、こだわらないと損である。 まあ、明日があるさということで、どうせこのあとも似たような仕事はいくらでもくる(はず)。 そのときはリベンジである。 仕事は仕事と割り切っていたが、趣味半分でやってみるのも悪くはないかな。 吹っ切れた私は、次回は「グラフィックもやる」宣言。 ドット絵なら社内の絵師に任せるよりも自分でやったほうがいいだろう(爆)